スピード違反逃げたらどうなる?

スピード違反の取り締まりから逃げたらどうなる?

人間の心に「魔が差す」状況は、しばしば起こります。
車やバイクで警察から取締りのために停止を求められたときなど、つい逃げ出したくなる衝動に駆られる、なんてことも起こりうるものです。
とくにスピード違反の取締りを受けた時には、そのままスピードをあげて逃げようとする考えが脳裏をよぎりやすいものです。

ちなみに、2021年のスピード違反の取締件数は106万4818件となっています。
これは一時不停止に次いで多い数字となっているのですが、この数の驚くべき多さを見ても、スピード違反が決して一部の不届きなドライバーだけが行うものではないことがわかります。
急いでいるとき、道路がすいているときなどに「ついつい」スピードを出しすぎてしまう、といったこともあるわけです。

では、実際にスピード違反の取締りから逃げてしまったらどうなるのでしょうか?
パトカーや白バイから停止を求められた場合、まず逃げることは不可能ですが、道路脇に設置した計測器からスピード違反を検知する定置式の取締りではその気になれば逃げることも可能です。
問題なのは、逃げてしまった時に本当に逃げ切ることができるのか、そして捕まったときにどんな処分が下されるか、でしょう。

結論から言えば、逃げ切ることはまず不可能とみてよいでしょう。
パトカーや白バイを振り切るのが無理なのはもちろんのこと、定置式もその場で写真撮影が行われナンバーを元に持ち主が割り出されてしまいます。
ですから、スピード違反の取締りから逃げたらどうなる?との疑問に対しての最初の回答は、「まず間違いなく捕まる」となるでしょう。

最悪逮捕されるケースもありうる

では、どんな罪を問われるのでしょうか?
意外なことに、「逃げただけ」では罪が重くなることはありません。
道路交通法での摘発から逃げた時の罰則が設けられていないからです。
ただ当然のことながら、スピード違反をしている状況で逃げようとすればますますスピードを上げることになるので異違反行為が確定になりますし、逃げている途中で信号無視などの違反行為をさらに積み重ねてしまう可能性が高くなります。

こうした追加の違反行為を重ねることで危険運転とみなされ、逮捕される可能性もあります。
危険運転が原因で事故を起こしてしまう恐れも出てきますし、それによって無関係の人たちが被害にあう可能性も高くなります。
さらにスピード違反で逃げるくらいですから、事故を起こした時にもそのまま逃亡する可能性も高い、こうした判断から逮捕に踏み切るケースも出てくるのです。

スピード違反の取締りを受けたら、大人しくその場で停止して指示に従うようにしましょう。
そのうえで反論がある場合には、直接警察官に言うのが賢明な判断となります。
逃げ出しても意味がないどころか、他の違反行為を誘発しかねない最悪の選択肢となってしまうことを忘れないようにしたいものです。